今号も充実の内容です。
是非ご覧ください。
NewsLetter52号を神奈川大学学術機関リポジトリから公開しました
2024年11月21日
【研究会】租界・居留地班第90回研究会を開催します(2024年11月25日)
2024年11月1日
以下の通り、租界・居留地班の研究会を開催します。
◉報告(1)「中国風の教会建築ー四川省・雲南省などの事例から」 ※通訳あり
彭長歆(中国・華南理工大学建築学院、 教授)
報告(2)「中国広州の初期教会建築
ー沙面と錫安堂、万善堂、河南堂の調査報告」
包慕萍(大和大学、教授)
◉日時:2024年 11月25日(月) 午後4時-6時
◉場所:対面(神奈川大学みなとみらいキャンパス11階会議室)+Zoom開催
参加自由
・非文字資料研究センターの研究員、およびメーリングリストに参加している方には、Zoom会議のリンク先をお送りします。(対面による参加を希望される方は、事前にご連絡ください)
・一般の方で参加希望のかたは、チラシにある連絡先にメールをお送りください。追ってZoomのリンク先をお知らせします。
【研究会】租界・居留地班第89回研究会を開催しました(2024年10月7日)
2024年10月8日
以下の通り、租界・居留地班の研究会を開催しました。
対面8名+オンライン19名の合計27名の参加でした。
◉報告「長崎の教会堂建築~フランス人神父と日本人大工」
山田 由香里(長崎総合科学大学、 教授)
◉日時:2024年 10月7日(月) 午後4時-6時
◉場所:対面(神奈川大学みなとみらいキャンパス11階会議室)+Zoom開催
【研究会】「芸術表現における声と身体をめぐる基礎的研究―舞台芸術・古典芸能・現代美術」班 公開講演会(12月1日)開催のお知らせ
2024年10月8日
「芸術表現における声と身体をめぐる基礎的研究―舞台芸術・古典芸能・現代美術」班の公開講演会を以下の通り開催します。
「〈女流〉邦楽演奏家の歩み 堅田喜三代師に聞く」
【日時】2024年12月1日(日)14時~16時(13時40分受付開始)
【会場】赤坂区民センター 5階 第一和室
(港区赤坂4-18-13 赤坂コミュニティーぷらざ)
【講 師】堅田喜三代 師(劇団新派邦楽部/邦楽囃子方)
聞き手:後藤隆基(神奈川大学非文字資料研究センター客員研究員/立教大学兼任講師)
【定 員】15名(無料・要申込・先着順)
【お申込】下記フォームよりお申し込みください。
【学内限定】「芸術表現における声と身体をめぐる基礎的研究―舞台芸術・古典芸能・現代美術」班 公開講演会(10月8日)開催のお知らせ
2024年9月30日
「芸術表現における声と身体をめぐる基礎的研究―舞台芸術・古典芸能・現代美術」班の公開講演会を以下の通り開催します。
「歌舞伎の未来と芸の継承」
講師:歌舞伎俳優 中村鷹之資
【日時】2024年10月8日(火)13:30~15:30
【会場】神奈川大学みなとみらいキャンパス 5030教室
参加ご希望の方は下記の申し込みフォームからお申込みください。
(参加は学内教職員・学生に限ります。)
【メディア掲載情報】:シンポジウム 首里城と沖縄神社―資料に見る近代の変遷―
2024年9月12日
9月14日(土)開催のシンポジウムは台風の接近による影響が懸念されましたが無事に開催されました。当日は80余名の参加者がありました。当日の様子について琉球新報に掲載されました。また、関連する記事が毎日新聞に掲載されましたので合わせてご案内いたします。
琉球新報:「大龍柱は正面向き」首里城再興研がシンポ
県民へ「正面説」訴え必要と結論 (2024/09/20)
https://ryukyushimpo.jp/
毎日新聞:<れきし箱>首里城「大龍柱」論争の深層 (2024/9/12)
https://mainichi.jp/articles/20240912/dde/014/040/005000c
沖縄タイムス:「沖縄神社の拝殿となった首里城 大龍柱の向きは相対か正対か
研究者「国家の意思が感じられる」」(2024/10/3)
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1445804
【新刊情報】『火難の首里城 大龍柱と琉球伝統文化の継承』(インパクト出版会)
2024年9月3日
インパクト出版会より『火難の首里城 大龍柱と琉球伝統文化の継承』が出版されました。
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【内容紹介】
烈火に包まれて焼失した建造物の首里城や彫刻の大龍柱には、琉球沖縄の思想が息づいている。その再建をめぐって首里城正殿の大龍柱の「向き」が論争となった。本書は琉球の歴史や伝統文化の継承の観点から大龍柱の向きを検証した。
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『非文字資料研究』23号に掲載された後田多敦研究員と熊谷謙介研究員の論考が再録されています。
・ジュール・ルヴェルトガ「一八七七年の琉球諸島紀行」
・・・・・・・・・・ 訳・解題 熊谷 謙介
・首里城大龍柱の本来の向きと「寸法記」イラストの検討
相対説はなぜ根拠イラストを誤読したのか
・・・・・・・・・・ 後田多 敦
写真家の稲宮康人氏が《さがみはら写真新人奨励賞》を受賞しました。
2024年8月30日
海外神社班の研究メンバーである写真家の稲宮康人氏が《さがみはら写真新人奨励賞》を受賞しました。
※写真展とシンポジウムの会場は異なります。
また、日程など変更になる可能性もありますので
詳しくは相模原市のホームページをご確認ください。
【写真展示】-------------------
・開催日:2024年10月11日(金)~10月28日(月)※水曜休館
・時 間:10:00~19:00
・会 場:相模原市民ギャラリー
【オープニングシンポジウム】----------------------
・日 時:2024年10月12日(土)14:45~16:15(開場14:30)
※入場無料、事前申込不要
・会 場:杜のホールはしもと 多目的室
・テーマ:『写真の力/共感と共苦の道しるべ』
・概要
異様な戦争や暴力への対抗、急拡大する都市の抑圧に苦しむ人々、植民地時代の痕跡の行方、自傷行為と向き合う姿勢....写真は見る者に共感と共苦をもたらす。2024年度フォトシティさがみはら受賞者を迎え、奥深い写真の力をあらためて再考します。
・出演者
コーディネーター
伊藤 俊治氏 東京藝術大学名誉教授
登壇者
小原 真史氏 阿波根昌鴻写真展『写真と抵抗、そして島の人々』企画者
フィロン・ソヴァン氏 カンボジア写真家(さがみはら写真アジア賞受賞者)
稲宮 康人氏 写真家(さがみはら写真新人奨励賞受賞者)
林 詩硯氏 写真家(さがみはら写真新人奨励賞受賞者)
【研究会】海外神社班-研究会『時間・空間・道徳-海外神社と「日本的」な世俗化』開催のお知らせ
2024年8月28日
※事前申し込みが必要です。
【タイトル】:時間・空間・道徳-海外神社と「日本的」な世俗化
【日 時】:2024年10月19日(土)15:00~17:00
【会 場】:神奈川大学みなとみらいキャンパス3階3007教室
ZOOM配信あり
【 報告者 】:清水佳里
(北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院研究員)
【司 会】:菅浩二(非文字客員研究員・國學院大學教授)
【報告趣旨】
日本が開国した後、新政府は列強に対抗できる近代国家になるための重要な決断に直面しました。1890年に宗教の自由の保障も含む明治憲法で世俗主羞に基づいた国家が決定されました。しかし、この「世俗」は西洋のモデルに基づいていたものの、「リベラル世俗」の模倣ではありませんでした。その代わりに、日本の伝統や遺産を利用して、「日本的」な世俗がうまれました。この新しい「日本的な世俗」に関する神社の役割を探ります。
【新刊情報】『中国文化大革命ポスターを読む』が出版されました!!
2024年7月16日
非文字資料研究叢書5として、『中国文化大革命ポスターを読む』が出版されました。
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プロレタリア文化大革命とはいったい何であったのか? 本書は貴重な文革時代に宣伝の手段として最も盛んに使われた貴重なポスター(約140点)を紹介し解説する。このポスターから浮かび上がる中国の実像を専門家が読み解き、文革期の中国を新たな角度で分析する。
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【目次】
はじめに(大里浩秋)
第1章 文革ポスターについて(成田紅音)
1 文革期の様々なプロパガンダと『毛主席語録』
2 「文革ポスター」の特徴と作者たちについて
3 人々は「文革ポスター」をどのように利用したか
第2章 ポスター紹介
新島氏収集のポスターについて(大里浩秋)
1 毛沢東の教えで思想統一を図る(孫 安石)
2 毛沢東の教えに従い文革に決起する(大里浩秋)
3 林彪が台頭、修正主義・劉少奇批判起こる(大里浩秋)
4 経済建設・祖国防衛を訴える(菊池敏夫)
5 毛沢東の肖像画、言葉、詞(詩)(成田紅音)
6 各国反帝闘争支持を表明する(大里浩秋)
第3章 論考・滞在記
1 文革ポスターのデザイン的源泉に関する一考察(田島奈都子)
2 文化大革命の宣伝に威力を発揮した記録映画(長井 暁)
3 1967年の北京――1年間の見聞滞在記(平井博二)
第4章 コラム
1 映画「活きる」にみる「文革ポスター」(成田紅音)
2 日本の高校教科書は文化大革命をどう解説しているか(菊池敏夫)
3 津久井弘光さん作成の新聞切り抜きを見て思うこと(大里浩秋)
4 『毛主席安源へ行く』と『人間の正道は是滄桑』――制作経緯と作者たちのその後(成田紅音)
第5章 シンポジウム報告
1 文革に対する当初の反応――中国研究所を例にして(大里浩秋)
2 半世紀を経て文化大革命とは何だったのか――その歴史を再考する(加々美光行)
3 新島氏から学んだ毛沢東思想(矢吹 晋)
4 世界革命としての文化大革命――要因・衝撃・悲劇の国際的連鎖(馬場公彦)
コメント(菊池敏夫)
*新島淳良・加々美光行対談
あとがき(孫 安石)
【新刊情報・シンポジウム】:首里城と沖縄神社―資料に見る近代の変遷―
2024年7月16日
【開催趣旨】
近代を中心とした首里城と沖縄神社に関する写真・図版、文字資料などを収録した『首里城と沖縄神社―資料から見る近代の変遷』(近現代資料刊行会、非文字資料研究叢書)の刊行を機に、同書にかかわった編著者と地元沖縄で首里城問題にかかわっている歴史家を交えて具体な資料から近代における首里城と沖縄神社の関係について議論します。
■登壇者
総合司会
友知政樹(沖縄国際大学教授)
コーディネター
後田多敦(神奈川大学非文字資料研究センター研究員)
パネリスト
加藤里織(神奈川大学非文字資料研究センター客員研究員)
前田孝和(神奈川大学非文字資料研究センター客員研究員)
伊良波賢弥(神奈川大学非文字資料研究センター研究協力者)
伊佐眞一(首里城復興研究会)
田場裕規(沖縄国際大学教授)
■日時:9月14日(土)
開場―13:30
開始―13:45
終了―16:30
■場所:那覇市職員厚生会厚生会館
〒900-0006
那覇市おもろまち1-1-2 上下水道局庁舎B棟3階
■資料代
500円
■主催
主催:琉球館、首里城再興研究会
共催:神奈川大学非文字資料研究センター
■問い合わせ先:電話098-943-6945 琉球館(㈱Ryukyu 企画)
【展示】「川合安平上海写真コレクション」の世界-写真展 in みなとみらい
2024年6月19日
★白楽キャンパスで開催した写真展をみなとみらいキャンパスでも開催します。
戦時下上海の人々の暮らしを写した、ここでしか見ることのできない貴重な写真を展示します。A1サイズに拡大しましたので隅々までご覧いただけます。
※展示期間が短いので見逃しにご注意ください。
会期:2024年6月26日(水)~7月6日(土)
場所:みなとみらいキャンパス1Fプロムナードと展示・体験エリア
時間:9:00~18:00
※日曜、祝日は閉室です。その他、臨時閉室はホームページでお知らせします。
以下、開催趣旨-----------------------------------------------
非文字資料研究センターの租界・居留地班は、2022年に、川合康夫氏が所蔵する「川合安平上海写真コレクション」(約1200点)の寄贈をいただいた。川合安平(かわいやすへい)は、1912年に生まれ、1940年8月に佐世保海軍鎮守府で服務を始め、間もなく、支那方面艦隊設営部に配属を命じられ、1945年3月までのおよそ4年半の間、海軍軍属(建築技師)として上海時代を過ごした。戦後は大阪の安井建築設計事務所で定年退職まで勤務し、2001年に亡くなった。
日本の上海都市研究は、中国の都市研究の中でも多くの研究が蓄積されている分野で1990年代と2000年代には、日本上海史研究会による一連の論文集が刊行され、租界・居留地班でも『中国における日本租界―重慶・漢口・杭州・上海』(2006年)、『東アジアにおける租界研究―その成立と展開』(2020年)という研究成果を発表している。
ところが、1941年12月の太平洋戦争以降の上海が日本に占領された、いわいる「孤島時代」に関連する写真資料は、支那派遣軍の検閲を通過した一部の写真と『支那事変画報』などに掲載された報道写真が殆どで、川合さんのような個人が撮影した写真で、撮影の日時と場所、そして、カメラの絞り値までを克明に追える資料は稀有な記録であるといえる。今回の展示は、川合さんの寄贈アルバム2冊の中から、(1)黄浦江とバンドの風景、(2)上海の歴史建築、(3)中国人の生活、(4)日本人と外国人の生活に関連するテーマの写真を主に取り上げた。戦時上海の日常生活を垣間見る貴重な機会としたい。
【学内者限定】2024年度海外提携研究機関派遣若手研究者の募集について
2024年5月29日
2024年度の海外提携機関派遣若手研究者の募集を開始しました。
「学術交流」ページの『2024年度海外提携機関派遣若手研究者募集要項』をよく確認し、応募希望者は、非文字資料研究センター事務室に連絡して、ガイダンスを受けてください。
非文字資料研究27号を神奈川大学学術機関リポジトリから公開しました。
2024年5月28日
・センター第五期の研究成果について…中林広一
・各班からの報告
・記憶の中の「雪」
-民俗知識と個人の主観が混在するライフ・ヒストリーから-(有馬絵美子)
・菅江真澄『すみかの山』から探る近世の雪形利用の実相
-真澄の図絵と現代の景観との対比から-(太田原潤)
・近代沖縄神社神道史と「沖縄県神社創立計画案」成立の背景(前田孝和)
・明代内府の絵図本と視覚文化について
-西遊記の彩色絵図本を中心に-(松浦智子)
・李正熙 『韓半島華僑史 -近代の礎石から日帝強占期までの経済史』(孫安石)
【学内者限定】2024年度奨励研究の募集について
2024年5月23日
今年度の募集を開始いたしました。
奨励研究のページから『2024年度募集要項』ならびに『2024年度応募書類(2024年度奨励研究申請書)』をご確認いただきましてご検討ください。
【展示】「川合安平上海写真コレクション」の世界 – 写真展
2024年5月22日
戦時下上海の人々の暮らしを写した、ここでしか見ることのできない貴重な写真を展示しました。A1サイズに拡大しましたので隅々までご覧いただけます。
会期:2024年5月23日(木)~6月16日(日)
場所:横浜キャンパス3号館企画展示室
時間:10:00~17:00
※日曜、祝日は閉室です。その他、臨時閉室はホームページでお知らせします。
以下、開催趣旨-----------------------------------------------
非文字資料研究センターの租界・居留地班は、2022年に、川合康夫氏が所蔵する「川合安平上海写真コレクション」(約1200点)の寄贈をいただいた。川合安平(かわいやすへい)は、1912年に生まれ、1940年8月に佐世保海軍鎮守府で服務を始め、間もなく、支那方面艦隊設営部に配属を命じられ、1945年3月までのおよそ4年半の間、海軍軍属(建築技師)として上海時代を過ごした。戦後は大阪の安井建築設計事務所で定年退職まで勤務し、2001年に亡くなった。
日本の上海都市研究は、中国の都市研究の中でも多くの研究が蓄積されている分野で1990年代と2000年代には、日本上海史研究会による一連の論文集が刊行され、租界・居留地班でも『中国における日本租界―重慶・漢口・杭州・上海』(2006年)、『東アジアにおける租界研究―その成立と展開』(2020年)という研究成果を発表している。
ところが、1941年12月の太平洋戦争以降の上海が日本に占領された、いわいる「孤島時代」に関連する写真資料は、支那派遣軍の検閲を通過した一部の写真と『支那事変画報』などに掲載された報道写真が殆どで、川合さんのような個人が撮影した写真で、撮影の日時と場所、そして、カメラの絞り値までを克明に追える資料は稀有な記録であるといえる。今回の展示は、川合さんの寄贈アルバム2冊の中から、(1)黄浦江とバンドの風景、(2)上海の歴史建築、(3)中国人の生活、(4)日本人と外国人の生活に関連するテーマの写真を主に取り上げた。戦時上海の日常生活を垣間見る貴重な機会としたい。
【展示】東京都美術館<都美セレクション グループ展 2024>のご案内
2024年5月13日
東京都美術館において開催される<都美セレクション グループ展 2024>において、神社班メンバーの稲宮康人氏の撮影した写真が展示されます。お誘いあわせの上、是非ご観覧ください。詳しくは下記のリンクからご確認ください。
会期 : 2024年6月10日(月)~6月30日(日)
★ギャラリートーク
日時:6月23日(日)14:00–
会場:東京都美術館 ギャラリーA
参加費:無料 事前申込不要
問合せ先:yas.inamiya★gmail.com(★を@にしてご連絡ください)
以下、「スティル・エコー:境界の風景」のページより
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ユーラシア大陸の東端で南北に伸びる日本列島。四方を海に囲まれた日本の国土は、時代によって幾度となく変化してきました。本展は明治期に近代国民国家として船出した日本が、隣国との国境を画定し、その後東アジアに帝国主義的な侵出を行う過程で出現したボーダーランド(境界)の風景をテーマとしています。国土は自明のものではなく、曖昧で移ろいやすい。それゆえに国家と国家の谷間に落ち込み、取り残された人々や風景があったことは、忘れてはならないでしょう。
稲宮康人は東アジア全域に広がった国家神道の痕跡を丹念に追い、新田樹は大日本帝国の版図の縮小にともない変容した北辺の地・樺太(サハリン)に生きる人々に焦点を当てています。また、笹岡啓子は日本列島を複雑に取り囲む海岸線と山々の有り様、そして東日本大震災以後の被災地の風景を注視してきました。
東京都美術館の位置する上野公園は、1877年の第一回内国勧業博覧会以降、幾度となく博覧会が開催されてきた「エキシビション・パーク」とも言える場所です。かつてここには植民地への理解や移住、投資を促すパビリオンがいくつも建ち並んでいました。その意味で、小原真史の博覧会コレクションと3名の写真家の作品とは、相互に関連しています。
過去からの残響が未だ大きな上野という地で、この4名の展示がどのように響き合うのか、ご覧ください。
「スティル・エコー」展実行委員会
稲宮康人 笹岡啓子 新田樹 小原真史
【研究会】租界・居留地班 第88回研究会を開催しました。
2024年5月13日
以下の通り、租界・居留地班の研究会を開催しました。
対面2名+オンライン27名の29名の参加でした。
◉報告「韓国風の教会建築を語るー韓屋と西洋の出会い」
冨井正憲(建築研究家、非文字資料研究センター客員研究員)
◉日時:2024年 5月10日(金)午後4時-6時
◉場所:対面(神奈川大学・みなとみらいキャンパス 11階会議室)+ZOOM開催
【学内者限定】2023年度研究奨励採択者―成果報告会の開催について
2024年4月25日
研究奨励採択者による研究成果報告会を開催いたします。これは今後提出される成果論文の質向上のために行うものです。2023年度採択者につきましては下記の日程で実施することになりました。
※報告会への参加には事前申し込みが必要です。
非文字事務室までご連絡ください。
himoji-info■kanagawa-u.ac.jp(■を@に変えてください)
【日程】
<5月18日(土)> 横浜キャンパス(28号館 2階 非文字会議室)+ZOOM
13:00~ 余瑋 「民俗誌と非文字資料の相互関係に関する基礎的研究」
14:00~ 姜媛媛「中国におけるタイ仏教寺院に関する研究」
15:00~ 徐梓淇「看板から見る商人の意識-中国広州の商店街を事例に-」
<5月20日(月)> みなとみらいキャンパス(19031教室)+ZOOM
16:30~ 劉帥 「日本における媽祖信仰の受容と伝承」
17:30~ 上田由美「昭和戦前期における女性雑誌読者グループの活動」
18:30~ 東家友子「『芸苑朝華』から『セメント』まで :魯迅の外国版画紹介」
NewsLetter51号が学術機関リポジトリから公開されました。
2024年4月22日
今号も充実の内容です!!
【目次】
・<展示報告>東京都復興記念館の展示リニューアル及び
同潤会に関する特別展の実施について (姜明采)
・<研究会報告>久米島字鳥島の七嶽神社について (上田由美)
・<研究会報告>近代上海港の発展と黄浦江の航路整備 (陳雲蓮)
・<研究会報告>近代日本美術における「中国趣味」の図像学的検証
―女性像の実態と変遷― (彭国躍)
・<調査報告>栗原信が描いた中国風景
―近代日本美術の図版発掘(2) (彭国躍)
・<調査報告>軍都と図書館―国策紙芝居・坂出/西讃地域調査(大串潤児)
・<調査報告>鎌田共済会図書館と郷土博物館 (宮武尚美)
・<調査報告>女子学生が制作・実演した紙芝居
―日本女子大学成瀬記念館所蔵「おとな紙芝居」調査報告―(松本和樹)
・<調査報告>台湾訪問・資料調査報告 (鈴木一史)
・<資料紹介>川合安平上海写真コレクションに写された
“大東亞戰爭博覧會” (中村裕史)
・<連載>「登場人物編」その7―近世(江戸時代)中編― (原田広)
神奈川大学デジタルアーカイブに新規データベースを追加しました。
2024年4月5日
■中国文化大革命ポスターコレクション
当センターが所蔵する中国文化大革命期のポスター約200点に関する書誌情報を公開しました。
コレクションの全貌については、間もなく刊行される『中国文化大革命ポスターを読む』(東京大学出版会)をお買い求めいただきご確認ください。
■海外神社(跡地)に関するデータベース
このデータベースは2020年度に新たに追加した1062件の画像などを整理して登録したものでです。 今後、2020年度以前のデータについても、段階的に本
データベースに追加する予定です。
KU国策紙芝居プロジェクトの活動が始動しました(3月11日)
2024年4月1日
神奈川大学が所蔵する戦時期に制作された「国策紙芝居」に焦点を当てた、
学生主体の企画展開催をめざす「KU国策紙芝居プロジェクト」の活動が始まりました。
このKU国策紙芝居プロジェクトは学内公募で選考された、
浅原大智(工学部)
大橋巧幸(国際日本学部)
加納美悠(国際日本学部)
行木結衣(国際日本学部)
本間絢子(国際日本学部)
のメンバーで活動し、戦後80周年を迎える2025年に企画展の開催をめざします。
<活動報告>
3月11日には、第1回目の企画会議が実施され、顔合わせ後は、
さっそく基本資料となる紙芝居や紙芝居感想録綴を閲覧しました。
初回ながらも、和やかな雰囲気の中、積極的に展示会場や人気作品であった
『軍神の母』について意見交換が行われました。
これから、企画展開催に向けてメンバー全員が一丸となって
活動に取り組んでいきますので、どうぞよろしくお願いします。
(国際日本学部:加納美悠)
****************************************************
【活動趣旨】
2025年は十五年戦争の敗戦から80年目を迎える年です。この年に、学生たちが
調査、企画、運営の主体となり、本学が所蔵する戦意高揚紙芝居コレクション
を活用した企画展示会を開催したいと考えています。従来、戦意高揚紙芝居の
研究においては、紙芝居自体は残っていても、その紙芝居を誰が演じ、誰が見
て、どんな思いを抱いたのかを示す資料がほとんどない状況にありました。
それが、2023年に鎌田共済会郷土博物館(香川県坂出市)が、戦時期に紙芝居
を観覧、実演した人々の感想を綴った「紙芝居感想録」を所蔵していることが
わかり、紙芝居班ではこれまで資料調査、研究面で鎌田共済会郷土博物館と連
携を重ねてきました。
今回、この鎌田共済会郷土博物館の協力を得て、「紙芝居感想録」などの資料
を学生の教育活動でも利用することができることとなりました。そこで、戦意
高揚紙芝居コレクションと「紙芝居感想録」を基本資料とした展示会の開催を
めざします。
【方法】
2024年2月頃から上記の活動に関心のある学生を学内で募り、集まった学生が
主体となり資料の分析、展示案の作成、準備、運営を行います。その際、新垣
はサポート役として伴走します。また、紙芝居班メンバーで学芸員として高度
な経験を有する研究者にも適宜アドバイザーとして協力を依頼し、必要に応じ
て展示会用の外部資金獲得もめざします。
【背景と目的】
戦後78年が経過し、昨今では、戦争体験者が減少したことで戦争体験を語り次
世代に記憶や思いを継承する場をつくることが困難になりつつあります。戦意
高揚紙芝居の研究に携わってきた者としては、戦争の記録に触れ、戦争とはな
んだったのかを考える機会や場を次世代につくることは責任なのではないかと
考えております。そのような背景から、本企画を計画しました。
本企画の目的は、学生たちに戦意高揚紙芝居コレクションや紙芝居班研究成
果を活用してもらうとともに、学生と地域や博物館との社会連携の機会をつく
ることで、学生たちの学びの機会をつくることです。
(国際日本学部:新垣夢乃)