データベースについて
非文字資料研究センターでの共同研究の成果として蓄積されるデータベースを公開する。
神奈川大学デジタルアーカイブ
神奈川大学デジタルアーカイブにおいて、以下のデータベースを公開している。
- 戦意高揚紙芝居コレクション
- 戦争プロパガンダを担った「国策紙芝居」と呼ばれる一連の紙芝居の目録情報およびデジタル画像を公開
- 中国文化大革命ポスターコレクション
- 新島淳良氏(中国研究者、1928-2002)より寄贈された中国文化大革命期のポスター約250点を公開(目録情報のみ)
- 海外神社(跡地)に関するデータベース(2020年度版)
- 海外神社及びその跡地に関する画像・図面・地図・文字資料などを公開
「海外神社(跡地)に関するデータベース」(2020年度以前版)
このデータベースは、神奈川大学21世紀COEプログラム「人類文化研究のための非文字資料の体系化」第3班3グループ(景観に刻印された人間の諸活動と災害痕跡)「海外神社跡地調査」組の成果に基づいて構築されたものである。
今後このデータベースのデータは、段階的に上記「神奈川大学デジタルアーカイブ」内の「2020年度版」に移行する予定である。
只見町インターネット・エコミュージアム 増補改訂版
只見町エコミュージアムは、只見町という一つの地域にある自然、環境、社会、歴史、文化、民俗など住民の生活に関わる情報を統合して発信することを目的として作成している。
現代のIT技術は、「博物館と図書館を統合することを可能とした」といわれるように、多種多様な情報がその情報の性格に応じて多様な形態によって記録され、発信されている現状—たとえば、自然や環境は写真、歴史や社会は文字・書籍、民具や考古遺物は史料館・博物館、芸能・民俗行事は写真や映像というように—を大きく変える可能性を持っている。それはまた、資料と研究成果とを結合することもできる手段を提供する。
地域における人々の生活は、研究対象として設定された事象のモザイクとしてあるのではなく、それらの事象が渾然一体となった一つの全体として営まれてきた。そのような人々の渾然一体となった生活の全体を、分解し、さらに総合するという段階を経て再構成し、発信することが本エコミュージアムのねらいである。そのねらいを達成するための作業が、地域に暮らす人々の自分の地域についての認識を深め、また、研究者に新しい問題を提起することになることを期待している。
現段階では、只見町がすでに収集整理し国指定の文化財となっている民具情報のデータベース化と民具に関する情報の統合にとどまっているが、今後、一層の拡大・充実を図るつもりである。
図像文献書誌情報データベース
図像文献書誌情報データベースは、2005年3月に刊行された『図像文献書誌情報目録』をベースにして構築された。下記、『図像文献書誌情報目録』の「まえがき」から一部を抜粋する。
今回ここに刊行する『図像文献書誌情報目録』は、単なる図像資料の目録ではない。図像資料の多く、特に美術作品は、個人が所有し、また美術館や博物館に収蔵されていて、一般的には直接見ることも、まして写真撮影することもできない。私たちが図像の存在や描かれた内容を知る機会は、原画を直接見るのではなく、美術全集や図録に収録された図版を見ることによって多くが得られる。第2次大戦より前に描かれた図像を復刻したり、翻刻して、あるいは再録して近代に出版物として刊行された文献は非常に多く、それらを通して図像の存在も内容や価値も知るのである。しかし、どの書籍にどのような図像が収録されているかを知る手がかりはない。
この目録は、近代の大量印刷された出版物に復刻・翻刻・再録などされた図像資料の書誌情報である。日本の各時代・各地域の図像資料が、どのような機会にどのような文献のなかに再録されているかを知るための目録である。このような目録は今まで、なかったと思われる。私たちは生活絵引き編さんのための基礎データの必要性から、この調査を始め、ここに昨年度と本年度の作業結果として集めた情報を印刷刊行することにした。もちろんこれは完成したものではない。日本の図像資料で再録され、復刻され、近代の出版物のなかで見ることができるものは、少人数が1年や2年で把握できるものではない。これはごく一部の情報にすぎない。今後も絵引き編さんの作業と並行してこの作業も続け、続編を刊行するつもりである。そして、この情報を広く利用してもらうためにデータベースとして本プログラムのホームページ上でも公開することを計画している。
この目録が、各方面の研究情報として活用されることを期待したい。もちろんデータの採録において種々問題もあるかと考えられるので、忌憚のないご批判をいただきたい。また追加情報をお寄せいただければ幸いである。今後データの修正を施し、より的確な情報目録にしていきたい。