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【近刊情報】『中国文化大革命ポスターを読む』

2024年7月16日

非文字資料研究叢書5として、『中国文化大革命ポスターを読む』が間もなく出版されます。ご期待ください。
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プロレタリア文化大革命とはいったい何であったのか? 本書は貴重な文革時代に宣伝の手段として最も盛んに使われた貴重なポスター(約140点)を紹介し解説する。このポスターから浮かび上がる中国の実像を専門家が読み解き、文革期の中国を新たな角度で分析する。
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【目次】
はじめに(大里浩秋)
第1章 文革ポスターについて(成田紅音)
1 文革期の様々なプロパガンダと『毛主席語録』
2 「文革ポスター」の特徴と作者たちについて
3 人々は「文革ポスター」をどのように利用したか
第2章 ポスター紹介
  新島氏収集のポスターについて(大里浩秋)
1 毛沢東の教えで思想統一を図る(孫 安石)
2 毛沢東の教えに従い文革に決起する(大里浩秋)
3 林彪が台頭、修正主義・劉少奇批判起こる(大里浩秋)
4 経済建設・祖国防衛を訴える(菊池敏夫)
5 毛沢東の肖像画、言葉、詞(詩)(成田紅音)
6 各国反帝闘争支持を表明する(大里浩秋)
第3章 論考・滞在記
1 文革ポスターのデザイン的源泉に関する一考察(田島奈都子)
2 文化大革命の宣伝に威力を発揮した記録映画(長井 暁)
3 1967年の北京――1年間の見聞滞在記(平井博二)
第4章 コラム
1 映画「活きる」にみる「文革ポスター」(成田紅音)
2 日本の高校教科書は文化大革命をどう解説しているか(菊池敏夫)
3 津久井弘光さん作成の新聞切り抜きを見て思うこと(大里浩秋)
4 『毛主席安源へ行く』と『人間の正道は是滄桑』――制作経緯と作者たちのその後(成田紅音)
第5章 シンポジウム報告
1 文革に対する当初の反応――中国研究所を例にして(大里浩秋)
2 半世紀を経て文化大革命とは何だったのか――その歴史を再考する(加々美光行)
3 新島氏から学んだ毛沢東思想(矢吹 晋)
4 世界革命としての文化大革命――要因・衝撃・悲劇の国際的連鎖(馬場公彦)
コメント(菊池敏夫)
*新島淳良・加々美光行対談
あとがき(孫 安石)

【出版・シンポジウム】:首里城と沖縄神社―資料に見る近代の変遷―

2024年7月16日

【開催趣旨】
近代を中心とした首里城と沖縄神社に関する写真・図版、文字資料などを収録した『首里城と沖縄神社―資料から見る近代の変遷』(近現代資料刊行会、非文字資料研究叢書)の刊行を機に、同書にかかわった編著者と地元沖縄で首里城問題にかかわっている歴史家を交えて具体な資料から近代における首里城と沖縄神社の関係について議論します。

■登壇者
総合司会
  友知政樹(沖縄国際大学教授)
コーディネター
  後田多敦(神奈川大学非文字資料研究センター研究員)
パネリスト
  加藤里織(神奈川大学非文字資料研究センター客員研究員)
  前田孝和(神奈川大学非文字資料研究センター客員研究員)
  伊良波賢弥(神奈川大学非文字資料研究センター研究協力者)
  伊佐眞一(首里城復興研究会)
  田場裕規(沖縄国際大学教授)

■日時:9月14日(土)
    開場―13:30
    開始―13:45
    終了―16:30

■場所:那覇市職員厚生会厚生会館
    〒900-0006
    那覇市おもろまち1-1-2 上下水道局庁舎B棟3階

■資料代
 500円

■主催
 主催:琉球館、首里城再興研究会 
 共催:神奈川大学非文字資料研究センター

■問い合わせ先:電話098-943-6945 琉球館(㈱Ryukyu 企画)

「川合安平上海写真コレクション」の世界-写真展 in みなとみらい

2024年6月19日

★白楽キャンパスで開催した写真展をみなとみらいキャンパスでも開催します。
戦時下上海の人々の暮らしを写した、ここでしか見ることのできない貴重な写真を展示します。A1サイズに拡大しましたので隅々までご覧いただけます。
※展示期間が短いので見逃しにご注意ください。

会期:2024年6月26日(水)~7月6日(土)
場所:みなとみらいキャンパス1Fプロムナードと展示・体験エリア
時間:9:00~18:00
※日曜、祝日は閉室です。その他、臨時閉室はホームページでお知らせします。

以下、開催趣旨-----------------------------------------------
非文字資料研究センターの租界・居留地班は、2022年に、川合康夫氏が所蔵する「川合安平上海写真コレクション」(約1200点)の寄贈をいただいた。川合安平(かわいやすへい)は、1912年に生まれ、1940年8月に佐世保海軍鎮守府で服務を始め、間もなく、支那方面艦隊設営部に配属を命じられ、1945年3月までのおよそ4年半の間、海軍軍属(建築技師)として上海時代を過ごした。戦後は大阪の安井建築設計事務所で定年退職まで勤務し、2001年に亡くなった。

日本の上海都市研究は、中国の都市研究の中でも多くの研究が蓄積されている分野で1990年代と2000年代には、日本上海史研究会による一連の論文集が刊行され、租界・居留地班でも『中国における日本租界―重慶・漢口・杭州・上海』(2006年)、『東アジアにおける租界研究―その成立と展開』(2020年)という研究成果を発表している。

ところが、1941年12月の太平洋戦争以降の上海が日本に占領された、いわいる「孤島時代」に関連する写真資料は、支那派遣軍の検閲を通過した一部の写真と『支那事変画報』などに掲載された報道写真が殆どで、川合さんのような個人が撮影した写真で、撮影の日時と場所、そして、カメラの絞り値までを克明に追える資料は稀有な記録であるといえる。今回の展示は、川合さんの寄贈アルバム2冊の中から、(1)黄浦江とバンドの風景、(2)上海の歴史建築、(3)中国人の生活、(4)日本人と外国人の生活に関連するテーマの写真を主に取り上げた。戦時上海の日常生活を垣間見る貴重な機会としたい。

【学内者限定】2024年度海外提携研究機関派遣若手研究者の募集について

2024年5月29日

2024年度の海外提携機関派遣若手研究者の募集を開始しました。
「学術交流」ページの『2024年度海外提携機関派遣若手研究者募集要項』をよく確認し、応募希望者は、非文字資料研究センター事務室に連絡して、ガイダンスを受けてください。



非文字資料研究27号を神奈川大学学術機関リポジトリから公開しました。

2024年5月28日

・センター第五期の研究成果について…中林広一
・各班からの報告
・記憶の中の「雪」
 -民俗知識と個人の主観が混在するライフ・ヒストリーから-(有馬絵美子)
・菅江真澄『すみかの山』から探る近世の雪形利用の実相
 -真澄の図絵と現代の景観との対比から-(太田原潤)
・近代沖縄神社神道史と「沖縄県神社創立計画案」成立の背景(前田孝和)
・明代内府の絵図本と視覚文化について
 -西遊記の彩色絵図本を中心に-(松浦智子)
・李正熙 『韓半島華僑史 -近代の礎石から日帝強占期までの経済史』(孫安石)

【学内者限定】2024年度奨励研究の募集について

2024年5月23日

今年度の募集を開始いたしました。
奨励研究のページから『2024年度募集要項』ならびに『2024年度応募書類(2024年度奨励研究申請書)』をご確認いただきましてご検討ください。

「川合安平上海写真コレクション」の世界 – 写真展

2024年5月22日

戦時下上海の人々の暮らしを写した、ここでしか見ることのできない貴重な写真を展示しました。A1サイズに拡大しましたので隅々までご覧いただけます。

会期:2024年5月23日(木)~6月16日(日)
場所:横浜キャンパス3号館企画展示室
時間:10:00~17:00
※日曜、祝日は閉室です。その他、臨時閉室はホームページでお知らせします。

以下、開催趣旨-----------------------------------------------
非文字資料研究センターの租界・居留地班は、2022年に、川合康夫氏が所蔵する「川合安平上海写真コレクション」(約1200点)の寄贈をいただいた。川合安平(かわいやすへい)は、1912年に生まれ、1940年8月に佐世保海軍鎮守府で服務を始め、間もなく、支那方面艦隊設営部に配属を命じられ、1945年3月までのおよそ4年半の間、海軍軍属(建築技師)として上海時代を過ごした。戦後は大阪の安井建築設計事務所で定年退職まで勤務し、2001年に亡くなった。

日本の上海都市研究は、中国の都市研究の中でも多くの研究が蓄積されている分野で1990年代と2000年代には、日本上海史研究会による一連の論文集が刊行され、租界・居留地班でも『中国における日本租界―重慶・漢口・杭州・上海』(2006年)、『東アジアにおける租界研究―その成立と展開』(2020年)という研究成果を発表している。

ところが、1941年12月の太平洋戦争以降の上海が日本に占領された、いわいる「孤島時代」に関連する写真資料は、支那派遣軍の検閲を通過した一部の写真と『支那事変画報』などに掲載された報道写真が殆どで、川合さんのような個人が撮影した写真で、撮影の日時と場所、そして、カメラの絞り値までを克明に追える資料は稀有な記録であるといえる。今回の展示は、川合さんの寄贈アルバム2冊の中から、(1)黄浦江とバンドの風景、(2)上海の歴史建築、(3)中国人の生活、(4)日本人と外国人の生活に関連するテーマの写真を主に取り上げた。戦時上海の日常生活を垣間見る貴重な機会としたい。

東京都美術館<都美セレクション グループ展 2024>のご案内

2024年5月13日

東京都美術館において開催される<都美セレクション グループ展 2024>において、神社班メンバーの稲宮康人氏の撮影した写真が展示されます。お誘いあわせの上、是非ご観覧ください。詳しくは下記のリンクからご確認ください。
会期 : 2024年6月10日(月)~6月30日(日)
★ギャラリートーク
日時:6月23日(日)14:00–
会場:東京都美術館 ギャラリーA
参加費:無料 事前申込不要
問合せ先:yas.inamiya★gmail.com(★を@にしてご連絡ください)


以下、「スティル・エコー:境界の風景」のページより
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ユーラシア大陸の東端で南北に伸びる日本列島。四方を海に囲まれた日本の国土は、時代によって幾度となく変化してきました。本展は明治期に近代国民国家として船出した日本が、隣国との国境を画定し、その後東アジアに帝国主義的な侵出を行う過程で出現したボーダーランド(境界)の風景をテーマとしています。国土は自明のものではなく、曖昧で移ろいやすい。それゆえに国家と国家の谷間に落ち込み、取り残された人々や風景があったことは、忘れてはならないでしょう。

稲宮康人は東アジア全域に広がった国家神道の痕跡を丹念に追い、新田樹は大日本帝国の版図の縮小にともない変容した北辺の地・樺太(サハリン)に生きる人々に焦点を当てています。また、笹岡啓子は日本列島を複雑に取り囲む海岸線と山々の有り様、そして東日本大震災以後の被災地の風景を注視してきました。

東京都美術館の位置する上野公園は、1877年の第一回内国勧業博覧会以降、幾度となく博覧会が開催されてきた「エキシビション・パーク」とも言える場所です。かつてここには植民地への理解や移住、投資を促すパビリオンがいくつも建ち並んでいました。その意味で、小原真史の博覧会コレクションと3名の写真家の作品とは、相互に関連しています。

過去からの残響が未だ大きな上野という地で、この4名の展示がどのように響き合うのか、ご覧ください。

「スティル・エコー」展実行委員会
稲宮康人 笹岡啓子 新田樹 小原真史

租界・居留地班 第88回研究会を開催しました。

2024年5月13日

以下の通り、租界・居留地班の研究会を開催しました。
対面2名+オンライン27名の29名の参加でした。


◉報告「韓国風の教会建築を語るー韓屋と西洋の出会い」
    冨井正憲(建築研究家、非文字資料研究センター客員研究員)
    
◉日時:2024年 5月10日(金)午後4時-6時
◉場所:対面(神奈川大学・みなとみらいキャンパス 11階会議室)+ZOOM開催

【学内者限定】2023年度研究奨励採択者―成果報告会の開催について

2024年4月25日

研究奨励採択者による研究成果報告会を開催いたします。これは今後提出される成果論文の質向上のために行うものです。2023年度採択者につきましては下記の日程で実施することになりました。

※報告会への参加には事前申し込みが必要です。
 非文字事務室までご連絡ください。
 himoji-info■kanagawa-u.ac.jp(■を@に変えてください)

【日程】
<5月18日(土)>  横浜キャンパス(28号館 2階 非文字会議室)+ZOOM   
13:00~ 余瑋 「民俗誌と非文字資料の相互関係に関する基礎的研究」
14:00~ 姜媛媛「中国におけるタイ仏教寺院に関する研究」
15:00~ 徐梓淇「看板から見る商人の意識-中国広州の商店街を事例に-」

<5月20日(月)>  みなとみらいキャンパス(19031教室)+ZOOM
16:30~ 劉帥  「日本における媽祖信仰の受容と伝承」
17:30~ 上田由美「昭和戦前期における女性雑誌読者グループの活動」
18:30~ 東家友子「『芸苑朝華』から『セメント』まで :魯迅の外国版画紹介」